金管の夏、日本の夏
新聞をめくると、地域版のページに高校野球の記事がでかでかと載っていた。今月末まで県内11球場で熱戦が繰り広げられる地区大会のことだ。この話題になると、学生時代を少しだけ想い出す。 ・・・とは言っても、オイラは野球部員ではないのだが。。。
以前少しだけ書いた気がするが、ブラスバンド部(正確には違うんだけど)だったオイラは、この時期になると必ずといっていいほど応援隊に借り出された。平日の試合なら、授業を休んで応援に行くことになる。だから他のクラスメイトには「公認のサボり」と結構“おいしく”感じたようで、うらやましがられたものだ。
他人から見れば堂々と授業をエスケープでき「楽そう」に見える応援。だが、真夏の炎天下なスタンドで楽器を吹く というのは実はなかなかしんどい。
基本的に自分の学校が攻撃している時は音を出している(演奏している)。だから、相手校が弱かったりするとコンバットマーチにチャンステーマ、得点すれば校歌と、永遠と様々な曲を演奏し続けるハメになり、休む暇がないのだ。また高校野球は1エラーで流れががらりと変わったりするもの。勝つと思われた試合が土壇場延長戦にもつれ込んだり、接戦の見ごたえある緊迫試合、なんてのはブラバン部員にとって地獄の何ものでもないのだ。
特に吹きモノ(トランペットやトロンボーンとか)は、何十分も吹き続けるとヘロヘロになる。おまけにあの暑さだ。正直、「はよアウトになれや!」と思ったことは数知れない。いつだったか、あまりに長い攻撃が続き、吹き続けた為に口は痛くなり、吐き気を催して吹けなくなってしまった事があった。今思えば日射病(熱中症?)の一歩手前だったかもしれないのだが、「休んでていいよ」なんてやさしい言葉はなかった。吹いていないと顧問が知れば、「テメェ、何サボってんだよ!」と怒号とモノが飛んでくる現場。以外とブラバンは体育系なのだ。暑さにセンセと、『負けられない戦い』はグラウンド同様、スタンドでも繰り広げられていたのである。
油蝉らしきセミの鳴き声がどこからか聞こえてきた。1週間もすれば内陸各地に、メガホンや歓喜の声と共にあの音色が球場周辺に響き始めることだろう。
ぬけるような青空に割れんばかりのブラスの音_ ニッポンの夏がもうまもなく始まろうとしている。
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